こんにちは。
児童文学作家の嘉成晴香です。
3月末に、私達家族3人は、引っ越しました。
今日は、息子の「保育園へ行きたくない」について、考えてみようと思います。
保育園へ行きたくない!という子どもに理由を尋ねる
新しい家、新しいご近所、そして何より、子ども(4歳)にとっては新しい保育園。
それもあってか、今まで一度も行ったことがなかったことを言うようになりました。
「保育園、いや」
「保育園、行きたくない!」
なんとか登園できても、先生にあずける時に大泣きしたり。
なかなかうわばきをはいてくれなかったり。
以前、こんな記事も書きました。
うちの子(男の子)はとても繊細なようで、その気質はパズルや、ものをつくったりに活かされているようですが、人付き合いは私に似て不得手な様子。
どうしたもんかなぁ。
と言っても、私も夫も働いているので、坊には保育園に行ってもらわないと立ち行かなくなる……。
私や夫の実家は遠いしなぁ。
というわけで、ただそのまま「行きたくない」のを聞くだけでなく、理由を聞いてみることにしました。
「どうして保育園いやなの?」と聞いてもうつむいたまま
聞いてみました。
どうして行きたくないのか。
他にも、
はるか
すぐに首を横にふります。
はるか
一瞬止まりましたが、これも首を横にふりました。
はるか
これもNOのよう。
はるか
こくんと一つ、うなずきました。
はるか
少し考えている感じでしたが、やっぱりうつむいたまま。
幼稚園の時、自分はどうだったか思い出してみる
私は保育園でなく、幼稚園に3歳から通っていましたが、「通う」ということではどちらも同じようなもの。
どうだったかな、と記憶を探ってみたところ……
1つの感情にたどり着きました。
それは、「ただ寂しくて、怖い」というもの。
なにがどうこうっていう明確な理由や原因があるわけではないのです。
でも、その時には名前の知らない気持ちが夜や幼稚園へ行く前になると立ち込めていました。
今なら、この気持ちの名前、わかります。
そう、「不安」だったのです。
私は、赤ちゃんが夕方に泣く「黄昏泣き」の心理もこれと似たようなものではないかと思っています。
私は幼稚園だったので、わりと保育時間は短かったし、家にいれば姉もいたので、もしかして私の坊ほどではなかったかもしれませんが、きっと坊はこう思っているんじゃないかと想像しています。
うまく言えないけれど、とてつもなく濃いモヤモヤが、心を占めていく感覚。
幼児にはそれをうまく大人に話すなんてことできなかったし、もし言ってもどうせ行かなきゃならないだろう、なんてことも私は思ってましたね。
気持ちよく保育園へ行くための考え方
要は、「寂しさ、怖さ、不安」が少しでも取り除かれればいいわけです。
最近までは、こんな方法をとっていました。
- 朝になって「行きたくない」となることが多い時は前夜にしっかり甘えてもらう
- どうして保育園へ行ってほしいか説明してみる
- 坊の話をたくさん聞く
- 保育園の楽しいところを話しながらいっしょに探す
1は、いい方法なんですが、これじゃ毎晩になってしまい、なんだかわがままが助長したので適度にしています。
2は、「保育園へ行かないとうちでひとりぼっちになっちゃうよ」ということを話してみたのですが、そんなことさせるわけないので、やめました。
でも、「お母さん、お父さんはお仕事がんばるから、坊は保育園がんばろう」ってのは言ってみた。
これも、大人の都合ですし、まずいのかな。
3は、言葉数があまりない子なので「たくさん」といってもそんなでもないんですが、いろいろと質問したりで長く話すようにしていました。
4は、前に坊が話していた保育園の楽しい思い出を記憶からひっぱってきてのおしゃべり。
とまぁ、こんな感じにしていたんですが、最近わかったことがあります。
それは、「寂しさや怖さ、不安なんてものはそうそう減るもんじゃない」ということ。
ま、よく考えるとこれは大人でもそうですよね。
なので、マイナスの部分を減らすんじゃなく、プラス要素を増やせばいいんじゃなかろうか。
と、今は考えています。
つまり、短所を減らすんじゃなく、長所を伸ばす、的な考え方です。
楽しく保育園へ行けるための工夫
実際、行く前はすごくいやがるんですが、お迎えに行ったらケロッとしていて、むしろもっと保育園にいてもいい雰囲気の坊。
先生も、「楽しそうにしてましたよ」と。
行ったら行った気になるんです。
ということで、どうやったら楽しく保育園へ行けるか考えた結果……
- お友達に見せたくなるようなもの(ハンカチなど)を買う
- 朝の飲み物、ぬるいお茶に氷を浮かべたりと、いつもと違う日常を演出
- 雨の日はかわいいカッパを着せたり、これまたいつもと違う日常を演出
1は、前もっていっしょに選んだ何か(保育園に持っていっていいもの)があれば、ワクワクして「行きたい!」ってなります。
ま、これは大人もそうですよね。新しい服着るときとかさ。
保育園に通い始めた1歳半の時から、靴下だけは自分で好きなのを選んではいてもらうことにしていますが、これからはもっと自分のことを自分でしてもらおうかな。
水筒にお茶入れたりとかさ。
2は、ちょっと特別な雰囲気があると、「行きたくない!」って気持ちが緩和されます。
3も、キーワードは「特別感」!
そう、「いつもとちがう」ことが嬉しくなったりするんですよね。
ちなみにうちの坊は、「帰ったら〇〇しようね」とか「〇〇食べようね」ってのはききません……(>_<)
「帰ってからするぐらいなら、今してくれー!」って思うようなので、事態悪化します( ゚Д゚)
思えば私、幼稚園の時って毎日つまんなくて、口癖は「ひま」だったような。
借りてきてもらった本も、何度も読んでしまうとおもしろくなくなってしまって。
「変わり映えのない毎日」がいやでいやでたまんなかった。
でも、それを打破するガッツも語彙力も知恵もなく、ただグダグダしてたなぁ。
だから、たまーに幼稚園がおわってからおばあちゃんちへ遊びに行ったり、お友達と遊んだりするのがすごく嬉しかった。
最高にワクワクしたっけ。
うちの坊も、たまに保育園のあとに私の実家(和歌山)へ行ったりするので、その時はおおはしゃぎ。
いや、休みの日に行く時でも喜びはするんですが、保育園の後にいくという「いつもならありえないこと」が嬉しいんじゃないかと思うんです。
正直、大変ではありますが、日々工夫して「変化」を演出することが、「保育園ぐらい行ってもいいかな」と思ってもらえる近道かもしれません。
追記:
毎朝、靴下を選ぶのが楽しいといいかな?と思い、少し多めに買ったら、わりと朝ぐずりにくくなりました!
自分で選ぶってのが、よかったのかな?
こういう工夫も、ありかも。
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