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中級の日本語オンラインレッスンのやり方!会話を練習する方法を模索中

こんにちは。

日本語教師の嘉成です。

最近、オンラインレッスンで日本語を教えています。

関連記事:宣教師さんへの日本語教育!オンラインレッスン!教会用語の例文作成が難しい

初級以降……初中級とか中級以降の生徒さん向けの「日本語会話」の練習方法を模索中。

いろんなやり方があるとは思いますが、今のところ役に立っている方法を備忘録として、またアイデア出しのために書いてみようと思います。

日本語オンラインレッスンで会話練習するためにあらかじめ準備すること・トピック作成

会話練習だからと言って、自分と生徒さんの口があるだけというは、私はおすすめしません。

大切なのは、レッスン後、生徒さんがよりスムーズに話したいことを話せるようになるようにお手伝いするのが教師の役目。

そして、生徒さんみんなが「おしゃべり」ってこともありません。

はるか

「会話は上手になりたいけど、話すのは母語であっても得意ではない」という方もいらっしゃいます。

貴重なレッスン時間が沈黙でうまるなんてことを避けるためにも、教師は自前に引き出しを多く用意しておくべきだと思います。

というわけで、

  • 日本語会話のテーマ、トピックを考えてパワーポイント等にまとめておく
  • そのテーマに必須であろう語彙も表にしたり、まとめておく

ってのはどうでしょうか。

私は週ごとにテーマをこっちで勝手に決め、そのトピックも4つくらい考えています。

選んだトピック全部話さなくちゃならないわけでなく、生徒さんとの会話の中でもっといいのが出てきたら、もちろんそっちに移行。

パワポ等にまとめておくと、わかりやすいです。

ちなみにテーマは、無難に

  • 家族
  • 友達
  • 趣味
  • 仕事
  • これまで1番〇〇だったこと

などです。

最初に「話したくないことは話さないでいいですからね」と伝えておくことも大事。

そしてトピックは、「友達」だったら

  • 人生で最初の友達
  • 喧嘩をしたことがあるか
  • 最近できた友達とそのエピソード
  • 外国の友達

などなど。

私の生徒さんは、好きな人が友達とかぶってしまって喧嘩したことなども話してくれました!

日本語オンラインレッスンの会話練習で大事なことは教師が話し過ぎないこと

会話って、双方の存在があるからこそのもの。

なので、教師が一方的に質問するのは「面接」みたいになってしまいます。

生徒さんには、「できるだけこちらにも質問して」と言っています。

はるか

なので、プライベートさらけ出すことになるんですが

生徒さんがどんな意見や考えをもっていても、「そうなんですね」とより深く話せるように促します。

レッスン時間は1時間なので、バランスよく話せるといいですよね。

ただ、やはり「生徒さんの知らない日本語」を教えるのがレッスンでもあるので、

  • その(エピソードの)時、どう思ったか? ⇒「辛かった/~のに~だった」などの感情の語彙や文法を導入
  • それからどうなったか? ⇒「でも/しばらくして/いきなり」などの接続に便利な語彙や文法を導入
  • 一通り話した後、「信じられる?/日本ではこういうのないの?」などの相手に話をふるフレーズも紹介

こういった質問や話の腰の折り方はよくします。

会話の日本語オンラインレッスン中はひたすら語彙や言い換えた日本語をメモするところを見せる

あらかじめ作っておいたパワーポイントには、「トピック」のスライドの次のページからは「メモ」として使っています。

生徒さんの話を聞きながら、ひたすらメモをとるんです。

その様子は、リアルタイムで生徒さんにも見てもらいます。

はるか

タイピングが遅いと、ちょっと辛いかもですが

メモの内容は、

  • 生徒さんの話の概要や要点
  • 生徒さんの話をなめらかな日本語にした文章
  • 生徒さんの話に該当する語彙
  • 自分の話で出てきた新語彙

などです。

箇条書きでいいと思います。

生徒さんには難しい漢字には、次の行にひらがなかローマ字でふりがなをつけます。

生徒さんの話の中で、「だいたいわかるな」というものはいいんですが、「日本語教師だからわかってあげられる」というレベルの誤用は、すかさずパワポにメモしていきます。

いちいち口でつっこまなくても、生徒さんはそれを見て、その場で言い換えたり、質問してくれたりします。

はるか

メモをとることは、話の腰を折り過ぎないのが一番のメリットかなと思います。

また、私もよく英語でやっちゃうんですが、的確な表現がわからないので自分の気持ちを「わかる方法」に変換してしまうことがあります。

それは日本語学習者の生徒さんも同じのようで、例えば

「〇〇のほうがいい」

と話しているけれど、文脈的にはあきらかに

「〇〇のほうがまし

の方が気持ちに合っているんじゃないかな?と思うことがあります。

会話のレッスンでは、こういう小さいけれど大きいことをピックアップしやすいのがいいですよね。

私が書いた

〇〇のほうがまし

に、生徒さんは「まし?」と、この語彙を知らない様子。

すかさず意味や例文を出し、(嫌いな食べ物を二つ挙げてもらい、どうしても食べなきゃならないならどっち?という例文にした)

使い方を確認。

日頃使いやすい表現って、なるべくたくさん伝えたいものです。

「まし」ってほんと便利よね~。「寒さがましになってきた」とかも使えるし。

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日本語オンラインレッスンの最後の5分でメモを使ってフィードバック

メモは、書きっぱなしじゃ意味がない。

ってことで、レッスン終了5~10分前にはメモを使っておさらいをします。

生徒さんにはもう一度エピソードをかいつまんで話してもらったり、新語彙を確認したりして、一通り見ていきます。

このメモ、あとでPDFにして生徒さんに送るのもいいですね。

はるか

そして最後には、次のレッスンでのテーマを話しておきます。

話すことを、あらかじめだいたい考えておいてもらうんです。

テーマを発表しておけば、自分が話したいことの語彙を調べて予習することもできますよね。

次回のレッスンは、前回のメモを見ながら、少しだけ復習してから始めます。

 

会話レッスンの方法、もっといろいろあるとは思うんですが、今んところこれでうまくいってます。

対面より、むしろオンラインだからこそやりやすいんじゃないかな、とかも思います。

教師に求められるのは、会話の内容を深めていく質問力や、やさしい日本語に変換する適応力。

「共感」や「反対」する時のあいづちなんかも教えています。

慣れてきたら、生徒さんに会話のテーマを考えてもらうのもいいかな。

私も楽しくお仕事していこうと思います。

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