こんにちは。
日本語教師の嘉成晴香です。
最近はこんなことを考えています。
やっぱり私、日本語教師の仕事好きだわぁ。例文とか考えるの、ほんと楽しい。授業中、その考えてきた例文よりもっとクラスに適した例文ひらめいたり、臨機応変に対応できたときなんか、もうたまんないね。それで学生さんが「覚えられた!」って言ってくれた時も。死ぬまで日本語教師でありたいなぁ。
— 嘉成晴香🌻新刊『HIMAWARI』 (@kanariharuka) July 24, 2019
日本語教師、とっても楽しいです。
ま、辛くなる時も多くはあるんですけどね(笑)
けれど、やっぱり楽しいんです。
今日はその理由というか、どんな時にそう思うのか突っ込んで考えてみました。
語学は楽しくなければ上手にならない・つづかない!
語学教師は、その言語の文法はもちろん、語彙、文化や歴史まで、やろうと思えばなかなか幅広く教えることができます。
でも、何をしようと、最終的な目標はこれ。
「学習者がその言語が使えるように、その言語でコミュニケーションできるようになること!」
だと思うんですが、どうでしょうか。
はるか
特に、単なる趣味としてでなく、その言語の国でその言語を勉強しているなら、生活もかかっています。
これは皆さんご意見違うかもしれませんが、語学教師は「学習者のモチベーションを維持・上げる」ためにも、できる限りはサポートするべきかな、と私は思っています。
授業が終わってから面談できればいいのですが、担任でも専任でもない私ができることはしれておりまして……
だからこそ、授業中の、限られた時間内で勝負したい。
学生がやる気になってくれなきゃ、こっちも教えるのがしんどくなるしね。←本音はここ(笑)
そこで、学生がどうやったらモチベーション上がるか考えました。
「先生は私は見てくれている」という自覚はやる気と信頼を生む(はず)
私は、ただ教壇で一方的に教えているだけで人を魅了できるような力はありません。
ま、ほとんどの教師はそうでしょう。
そして、思い出しました。学生の頃のこと。
小学校、中学校、高校の時、私は先生に何をしてもらったら嬉しかったか?
正直、「〇〇してくれたらいいのに」なんていう期待も、あの頃はしていませんでした。
ま、クラスは30人近かったし、たまーーーーに話しかけられることがあっても、それだけ。
問題児でも目を引くような優秀さもなかったしね。
でも、よくよく思い出してみると、嬉しかったというか「悪くなかった」こと、ありました!
- プリントをしている時、教室の通路を歩いていた先生が、私のまちがったところを教えてくれた!他の人にはわからないように、「ここ」と指をさしたりして。
- わからない問題に首をかしげていたら、教科書をわざわざ開いて似たような例題を教えてくれた。
- 授業中、勉強と関係ない本を読んでいたら、「先生もしたことあるけど、やめようね」と笑いながら注意してくれた。
- 友人と雑談をしていたら、先生も興味もってくれた。
けっこうあるやーん!
そうだ、私もこれをしよう。
ということで、プリント学習の時は、一人一人に話しかけることにしました。
写真は、手作りプリント。
あえて、「がんばって作った感」があるように、手書き(笑)
手書きだと、不機嫌な学生にポイってされる確率が今のところ0%( *´艸`)
個々の雑談は関係を構築できる
授業中の教師の雑談といえば、先生が前でカリキュラムからちょっと離れたことを話す感じ。
でも、それではクラスの「会話が上手」な学生や「性格が社交的」な感じの学生としか話せません。
私が学生の時も、そうだったなぁ。(私は発言したくてもできなかった立ち位置だった)
なので、私はできるだけ一人一人と話すことに。
パスラさん
どんなことを話すかというと……
- 話すというより、「話してもらう」
- プリントでまちがっているところを、答えを言わずに促す
- (プリントに載ってる)覚えてなさそうな言葉の意味を聞いたり
- 最近のアルバイトの状況について聞く
- 母国のことを聞く
とにかく、聞く!
そこから、話を広げる!
隣の席の学生も巻き込む!
日本語で長く会話できることを実感してもらう!
他に、学生がわかっていないところ(日本語に関して)を見つけて促す!
どんな些細なことでもいいので、話しかけることにしています。
- 「最近よくがんばってるって、〇〇先生から聞いたよ」
- 「そのかばん、かわいいね」
- 「〇〇、たくさん持ってるけど、好きなの?」
- 「(アニメが好きな学生に)最近始まった〇〇、おもしろかったよ」
席の順に話しかけるんじゃなく、あくまでも自然に、ランダムに。
時間がない時は、どちらかというとおとなしい学生さんから。
日本語学校で!クラス全体の雑談のネタ
私が学生の時、嬉しいというか興味をもったのは、もう一つあります。
それは、「一人の人としての先生」の日常のこと。
先生の好きなこと、食べ物、趣味、日々思っていることなどなど。
たいしてその先生が好きではなくても、興味ないことはありませんでした。
そして、たまに共通点なんか見つけたら、なんとなく親近感(*’ω’*)
ということで、私も学生に時間があれば私生活のことを話します。
私というより、日本人の生活のことですから、これには学生も興味津々で聞いてくれます!
一番いいのは、
「導入したいくつかの文法・語彙を織り交ぜた私生活の話」をすること!
私は勤務校以外で、日本語教材の作成にもちょっと携わっており、こうした「決められた文法や語彙を使っての文章作り」は得意分野なのです!
最初から得意だったのではなく、上手になったというか。
授業終了2分前とか、今日のまとめとして、雑談に織り込んで話すと、「こんな時にも使えるんだ!」と理解がすすみます。
また、授業の最初は、前回の勉強したところを織り交ぜた近況報告?を話したり、聞いたり。
最後に、授業中、雑談が広がりまくっていきついた話題をご紹介(笑)
- 世界で一番長い名前の会社は、日本の会社
- 日本は大昔、中国と大陸がつながっていたという話
- 桜は「花見」で「見る」のに、紅葉は「紅葉狩り」
- 「木の葉」と言うと、男子生徒のほとんどが「NARUTO!!」と反応する(笑)
- 入れたら入りたい部活
- 高校の時の恋愛事情
- ある学生のアルバイト先の店長の言葉を読み解く ⇒「手ぇあいてたら、やったってー!」など
私は勤務校の建物に入る時、いつも自分に言い聞かせていることがあります。
「私と関わる学生が豊かになりますように。私が教える日本語で豊かになりますように。私は授業に心と力が尽くせますように」
ここ近年ずっと、人としての豊かさについて考えています。
いつも、学生に豊かにしてもらっているのは私。
出会いって、ほんとに感謝なことだなぁと思います。
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