こんにちは。
JICA海外協力隊をご存知でしょうか。
「青年海外協力隊」と言ったほうが、わかりやすいかもしれません。
青年海外協力隊(せいねんかいがいきょうりょくたい、英: Japan Overseas Cooperation Volunteers, JOCV)とは
日本国政府が行う政府開発援助 (ODA) の一環として、外務省所管の独立行政法人国際協力機構 (JICA) が実施する海外ボランティア派遣制度である。募集分野には農林水産、人的資源、保険・医療などがあり、さらに120以上もの職種に分かれている。2018年6月末現在までに91ヶ国、計43,864名の隊員が派遣されている。
(Wikipediaより)
2018年から新しい制度で始動したとのこと。
応募時、調べてみると前に聞いていたのとはちがっていたので、これから応募されるなら要チェックです!!
今回は、最近よく質問されますので、私が「短期ボランティア」として応募するまでにした準備・気持ちの整理について書いていきたいと思います。
⇒2020年1月からエジプトへ5か月派遣されることになりました!
青年海外協力隊(JICA海外協力隊)の短期ボランティアとは?
募集要項はこちらを見ていただければ早いのですが……
かんたんに説明しますと、
- 派遣期間は1か月~1年未満
- 募集は年に3回(3月~、7月~、11月~)
- 2年のボランティア(長期)より1回の要請(ボランティアの案件)の数が少ない
- 短期ということで経験を要するものが多い
- 語学レベルが語学力目安表に定めるDレベルに達していない場合、選考対象とならない
- 健康第一
- 派遣国には、単身で(家族といっしょには行けない)
こんな感じでしょうか。
そう、JICA海外協力隊は、応募する時に数あるボランティア内容から選び、第1~3希望まで出すんです。
特別な免許や経験がなくても応募できるボランティアもありますが、短期は即戦力が求められている感じがあるので、経験年数を問われる要請も少なくない印象。
そもそも短期ボランティアは、長期ボランティアと長期ボランティアの間のつなぎ的役割の場合もあるからだそうです。
(ボランティアによるみたいで、学生でも可能なものもありますが)
なんにしろ、ボランティアの要請内容は、募集がかかるごとに国も種類も内容も数も変わるので、応募したくても応募したい要請がない!ってこともありそう。
短期ボランティアに応募しようとしている私のかんたんな自己紹介
さて、応募しようとした私の自己紹介をちょっとばかし。
JICA海外協力隊といえば、「シニア案件」もあるため、「若者と年配の方が参加するボランティア」というイメージをもってらっしゃる方もいるようですが、2018年に制度が変わってから、年齢だけ言えば何歳でも応募できるようになっています。
(ボランティア内容により、15年以上の経験を要することもありますが)
私は、30代です。
大阪在住。
家族は誕生日が4か月ちがいの夫(会社員)と、息子(甘えん坊の4歳半)。
仕事は、日本語教師と児童文学作家をしています。
どちらも、始めたのはほぼ同時なので7年ぐらい。
性格は、よくも悪くも楽観的。
夫の両親は東京で、私の両親は和歌山なので、どちらも離れています。
とまぁ、こんな私が家を離れて遠い(かもしれない)国へ行こうっていうんです。
どうして短期ボランティアに応募しようと思ったか(かんたんな志望動機)
また別の記事で詳しく書こうと思っていますが、その理由の一つをかんたんに。
おそらく、私の行動には賛否両論あるとは思います。
そして、もし非難されるとしたらその理由はこれらでしょう。
- まだ小さい子どもがいるのに
- 旦那さんが大変
もちろん、私もそう思っています。
うちの子は一人っ子で、ずっと私とべったりきました。
甘えっこで寂しがり。
2017年、2018年と2回、夫が約2カ月ずつバングラデシュに出張に行ったときも、それはそれは寂しがりました。
短期ボランティアに応募し、もし受かると、私が応募しようとしている「日本語教育」だと約半年は家を離れることになります。
4歳半の子どもにとって、5か月も母親がいないことがどれだけのことか。
子どもが小さいくかわいい時期に、母親としても半年離れるのは辛いことは辛い。
でも。
- 子どもは大きくなってもきっとかわいいから行くなら夫に任せやすい保育園時代がいい気がする
- 子どもが自立しても私の人生はつづく
- 「日本語教師」は定年がなく、これを生涯の仕事にしようと最近決めた
- 年をとってからだと、健康面ですこぶる不安
- 受かるかもわからないんだから、チャレンジくらいしたい
- 今しかないという、確信がある
- 何より、これが今の私のできる平和への貢献:日本を営業することで子どもの未来を間接的に守りたい
ほんとは、もっといろんなことがあり、いろんなことを考えましたが、主にこんな理由で応募を決めました。
夫と話し合いを重ね、一番に考えたい「子ども」のことをどうするか、夫一人でできるかどうか、我が子が大好きな私がはたして長期で離れられるのか、真剣に考えた結果です。
どうして既婚・子持ちの私がJICA海外協力隊(短期)に応募できたか
もうね、「受かるか・受からないか」じゃなくて、最初は「応募できるか・できないか」だったんです。
一応私も子どもの親であり、夫の妻であり、両親の娘であるので、例えチャレンジするだけであっても無責任に応募なんてできません。
じゃあ、どうやって応募にこぎつけたか。
それは、周りの説得と自分がいなくてもやっていける体制づくりに尽きます。
もちろん、私はラッキーではあったと思うんですがね。
まずは、結婚前から、夫と未来について話し合いました。私がやりたいぼんやりしたことを熱く語っていました。
結婚3年目の妊娠中の時は(いや、妊娠前から)、毎日のように言いました。
- 妊娠、母親になるのは初めてなのでとっても不安
- 何もわからないからいっしょにしてほしい
- 頼りにしてるよ
もちろん、私なりにいろいろ調べたり聞いたりしました。
でも、あえて自分でやってしまわず、子どもの買い物一つでも相談。
最初は乗り気じゃないこともありましたが、出産当時にはイクメンではなく「父親」になっていました。
これが、大きかったなと、思います。
つまり、父親一人でも子どもをみられるという覚悟が夫にできていたというか。
出産後も、夫は家事は全部こなすなど、すばらしい夫・父親でした。
それでも、うちの子は
- 母親でないと泣き止まない
- 母親とでないと寝ない
- よくかんしゃくを起こす
- 寝かしつけは3時間とか(お昼寝しなくても)
など、親としては母親でもやりにくく大変でした。
けれど、4歳になって随分と……言葉がわかるようになったこともあり、やりやすくなりました。
そして、
- 夫と二人でも(ぐずるけど)寝られるようになった
- 夫と二人でも動物園など遊びに行けるようになった
- 子どもが自分のこと(できごと)を話せるようになった
ので、「これは!私がいなくてもやってけるんじゃ?」と思うように。
1番は、私が夫を家事や育児に関しても全面的に信頼できること。
夫には、応募する1年以上前から話していました。
募集は年に3回あるので、だいたいいつでも応募できる感じでしたが、
- 夫の仕事が落ち着いている時期じゃないと応募できない
- 引っ越して片付いてからじゃないと応募できない
ということがあり、応募できる機会を待っていました。
「まだ今じゃない」
という時期が数度ありましたが、何度も何度も考えて祈っていくうちに、いくつもの不安要素がうすくなり、確信が静かに私につもっていきました。
なので、「○○があったから、行くことにした」という明確なものはないんです。
もちろん、他の人には、
- スキルアップのため
- ボランティアに参加したいと思っていた
- 子どもを夫にまかせられるようになったから
とか、言うしかないんですが、なかなか言葉に表せない理由が私の中にはありました。
既婚で子持ち!青年海外協力隊(短期派遣)に応募するのに夫は最初は無言だった
夫として、父親としての経験を着実に重ねてきた夫ですが、最初「応募」を話した時は、「うーん」といった感じでした。
でも、私が結婚前から「JICA海外協力隊」にあこがれていることは知っていましたし、本人も国際救護の仕事をしているので「ダメ」とは言えない……
たしかに、フルで働きながら
- 保育園の送り迎え
- 子どもが病気の時は休まなければならない
- 家事も全部しなければならない
- 両親にはあんまり頼れない
となると、そりゃあ負担は大きい。
もう、とてつもなく大きい。
一応合計4か月、夫が日本にいなかった時があるので、私もその不安は少しはわかる。
でも夫は、一番に「めーちゃん(子どもの愛称)が寂しがるよ」と子どもの心配。
けれど、いろいろと話し合い、応募してもいいということになりました。
夫には感謝しかありません。
これまでも、これからも。
夫と決めた私が青年海外協力隊(短期)に応募する条件
応募にあたり、夫と決めた応募する条件は、こちら。
- 子どもが小学校に入る少し前には帰国できるように考えて応募しよう
- 派遣期間は、半年ぐらいまで。8か月とかはちょっと長い
小学校に入ったら、保育園よりも夫一人だと厳しくなるからね。
それに、派遣期間が長くなると夫の仕事にもさしつかえるかもということで。
つまり、2019年の現在、落ちたり、私が応募できる要請がなくとも何回かはチャンスがあるということ。
青年海外協力隊(短期ボランティア)に参加する私達のメリット
夫と話し合う中でいっしょに出していった、「私達がJICA海外協力隊に参加することで得られるであろうメリット」とは。
私達=夫と私
- 私が未経験の「海外で住む」ことで日本語教師として成長できる(はず)
- 私自身がもっと自立・自律できる
- 世界を見て、それを子どもに教えてあげられる
- 夫は子どもを独占できる(いつもは「お母さん・お母さん」なので)
- 夫は子どもとの絆を深められる(はず)
おそらく、夫にとってはこれまでの人生で1番大変な半年になるはず。
デメリット?
ないことはない。
でも、それらをメリットで飲み込んでいこうと私達夫婦は決めました。
夫の夢は、老後、私がどこか暖かい国で日本語教師をして、夫はそこに家族ビザで滞在し、毎日フルーツを食べながらのんびり過ごすことだそうです( *´艸`)
青年海外協力隊(短期)に応募するまでに準備したこと
応募するための書類とか以前に、準備することがありました。
もちろん最初は、
青年海外協力隊に応募するために!家族(私の両親)へ相談
相談とか書きましたが、「行きたい」って言ったので、相談じゃないな。
実は結婚前に、長期で行きたいと思っていたことがあり、母はそれを知っていたのですぐに応援してくれました。
長い目で見れば、きっといい。
めーちゃんは寂しいかもしれないけれど、めーちゃんにとってもきっと(父親と密に過ごす)いい機会になるはず、と。
一番気にしていたのは、当たり前ですが「夫の反応はどうか」ということ。
母から夫にいろいろと話をしてくれ、私も安心。
私の父も、「がんばって」という感じでした。
東京に住む夫の両親には、2次試験(東京で面接)直後、話しました。
夫が学生時代からちょくちょく海外に出ていたこともあってか?、妻の私がこうなのもとりたてて驚くことはなく、淡々と「そうなのー」と受け止めてくれた感じ。
はるか
何かあったら手伝ってくれるとのことで、ほんとありがたい。
夫のお父さんのお知り合いには、協力隊に何度も行っている方もいるそうで、義父はその話をしてくれました。
健康診断をクリアするために!体調を整える
ある意味、これが一番時間がかかる準備かも。
ボランティア派遣期間が6カ月未満だと「問診」のみで、JICAが指定する健康診断書はいらないとのことですが、問診も細かいのです。
私が志望している「日本語教育」の要請のほとんどは5か月~なので、私なりにがんばりました。
といっても、気を付けた程度ですが。
- 早めに寝る
- バランスよく食べる
- できるだけ運動する
当たり前のことが、意外とできてなくて……恥ずかしいですが。
(応募時、要請では半年だったんですが、結果的には県は5か月になりました。なので、私は健康診断を受けています)
結局、「貧血」で二次試験前に「再検査」をJICAから言い渡されてしまいましたが、なんとか合格圏内に数値が入り、ことなきをえました。
女性は「貧血」、多いと思うので意識して鉄分とってくださいね!
ちなみに健康診断の費用は、JICAが一部を負担してくれます。
前はこれなかったのよね。ありがたい!!
(保険きかないので、5千円以上はするんだもーん)
JICA海外協力隊!語学審査のためのTOEICは間に合わなかったのでGTECを自宅受験
JICA海外協力隊の語学審査は、TOEICはもちろん、英検など、だいたいの英語の試験結果で出せるとは思いますが、5年以内じゃないとダメみたいです。
(そして、Dレベルは必要なようです。TOEICでいうと330点以上)
私はそれで、
はるか
と焦りました。
でも、GTECという自宅受験できる英語の試験があることを知りました。
これも、JICA海外協力隊の語学審査に適応しているとのことで、ホッと一息。
受験料も、たしか2000円くらいで、時間も30分くらい。
すぐに受験し、なんとか選考対象レベルに。
結果は、試験終了後すぐに出ます。
応募には、そのデータを使います。
提出する語学結果がない方は、ほんとおすすめです!
既婚・子持ちでこれからJICA海外協力隊に応募を考えている方へ
既婚、そして子持ちには限りませんが、応募したくてもなかなか大変な状況にいる場合。
でも、どうしても応募したい場合、応募したいと考えたその瞬間から準備ができます。
私は子持ちと言っても子どもは一人。
夫がいるといっても、理解があったのでラッキーでした。
けれど、やりたいことを先送りにしていたら、その幸運をふいにしていたかもしれません。
いつ天災が起こってもおかしくない日本。
家族が病気になるかもしれないし。
だから、できそうなことはできそうな時に。
準備(根回し)は念入りに。
ほんとは、1回あきらめようとしたんです。
でも、あきらめたくなくて、調整をつづけ、時期をじっと待ちました。
受かるかどうかは別として、応募できるところまで、より多くの方がこぎつけられますように。
青年海外協力隊(短期派遣)の志望動機(応募書類)についてはこちらから:
派遣前訓練(福島県二本松)の記事はこちら:
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