こんにちは。
児童文学作家の嘉成晴香です。
なんやかんやで、デビューして6年になります。
幸運にも本にしていただいたのは、今月出る新刊を入れて6冊。
子どもの頃の私が聞いたら、「うそやろ」と信じてもらえないと思います。
今日は、そんな私が小説を書く前(時)のことを書いてみようと思います。
これはね、きっとこの先、変わると思うのよ。
だから、その変化も、いつか楽しみたいなと思いまして。
それに、たまに作家志望の方に「どんなスタンスで書いてるんですか?」的に質問を受けるので、その答えにもなるかな、と。
私はまだまだ技術的にも器的にも未熟なのは承知ですが、それでも拙著を読んで喜んでくださる方がいるので、恥ずかしがらずにこれからも作品を書きつづけられたらと思うのです。
小説は小説を書いていない時に完成度が決まる
と、思っています。
はっきり言っちゃって、私、けっこう頑張って書いてます。
言い訳ですが、他の仕事(日本語教師)、主婦業、母親業と、わりと多忙。
そのうえ趣味がわりと多く……
つまり、やんなきゃなんないことと、やりたいことがやたら多い。
私にとって創作の何が大変って、一つ作品を書き始めると、その世界に没頭するので、ここで書くべきことではないんでしょうが、「他がおろそかに」なります。
つまり、他に身が入らなくなる、というか。
ということで、書き始めるだけで勇気がいる、という面倒な性分。
よく言えば芸術家肌ですが、ただの面倒くさい人です。
夫いわく、書いている私は「怖い」そうですし、子どもにも影響いっているでしょうね。
それに加え、書くのが長編なので、数か月かかることもあり……
なので、最近は「いかに短期間で書き、書いている時と書いていな時にコードスイッチングするか」を課題としています。
そうするなら、書き始めるまでに頭の中でいかに物語の素材を集めておくかがカギとなります。
書いていない時に、何を考えるか、で決まるんです。
習慣とかも。
読者の方々の中には、私よりも物語の中に「私」を見つけ、私の「ずるさ」や「したたかさ」も見抜きます。
いや、見つけられてもいいんですけど、それが作品の世界の邪魔になっていたら嫌だな、と。
公に本になってるんですから。
「作品は、自分が思った以上に「自分自身」になるかもしれない」
という可能性をいつも念頭においておきたいな、と。
見栄はっても、結局そこも作品に出るので、何も隠せない。
実を言うと、世の中のことが少しはわかってきた(気がしていた)小学校高学年の頃、小説を読んで、作品の内容とは裏腹ににじみでる「ずるさ」を感じ、衝撃を受けたのです。
それが「それも込みでの作品」だったのかもしれませんが、当時はとてもそうとは思えず、心がぐにゃっとしたというか。
まず、私の作品にはほとんど悪人が出てこないので、特に「読者をぐにゃっとさせてはならない!」と思うんでしょうね。
うまく説明できてませんが……。
もちろん意図しないところで、私の作品でもそう思わせてしまうこともあるかもしれません。
私が読んだ「心ぐにゃってなった本」も、作者さんはそんなつもりなかったと思う。
でも、不安要素はできるだけ取り除いておきたいというか。
潔癖なのかなぁ。
八方美人ともいう。
だからって、これが私だから、仕方ない。
なんにしろ、幸いにも家族の理解があるので、これからも頑張って書いていきたいです。
児童書を書く時の私の心得!心を清く保つために何ができるか
児童書というのは、主な読者のターゲットが「子どもさん」ということ。
子どもには、いろんなものを作品を通して見て、感じてほしいものですが、最後にはやっぱり「希望」をもってほしい。
それが私の願いであり、目標。
ということで、私の場合は、私自身がそうでなければ作品は書けないんです。
なので、心を純粋に、清く保つことが大切かな、と考えています。
どんなにきれいな心をもとうとしても、人間悪いことは必ず考えるので、志は高くもとうってことです。
そのために何ができるか。
- 感謝
- 好奇心
- 挑戦
こんな感じでしょうか。
悪いことが頭によぎったら、とりあえずこの3点に戻ってくるように頑張ってます。
書きたい時に想いをすぐに文字に変換できるように「書く」体力をつけておく
実は、私にとってのブログは、情報発信とか日記とかそういうものであるのは確かなのですが、作品を書くための準備運動的な、そんな役割を持っています。
(もちろん、ブログは自身に忠実であり、やっつけで書いたりしているわけではありません)
ということで、作品を書く前にブログをつづることが多いです。
頭にある情報を次々と文字化していく作業は、何気にパワーがいるんです。
それが、人の、それも自分じゃない……時には自分とはかけ離れた存在の心を言葉に変換するというのは、ものすごい力が必要になります。
そう、創作(小説を書くこと)で大変なのは、そこ。
だから、ブログは自身のことを記せばいいので気楽です(笑)
何でもいいので書いていると、「書く体力」がつきます。
ただの、パソコンのタイピングの体力じゃなくて。
どんどんと文字にしていく体力、というか。
児童文学作家としてこれから書きたい物語
たくさんあるんですが、まだその半分も書き始めてもない(笑)
がっつりしたファンタジーも大好きですが、私は「ありそう」な話が好きで、その方が現実逃避しやすいんじゃないかと思っています。
もちろんハイファンタジーも非日常を味わえていいんですが、好きな世界観か否かってけっこう分かれるところかな、と。
なので、誰にでも起こりうるところから入っていけるファンタジーが好き。
あと、密かな(ここに書いている時点でちゃうけど)目標として、ミステリーを書いてみたいです。
あと、恋愛もの。
恋愛ものはね、私の小学校の時の大量の詩のノートと絵日記が大いに役に立つ気がします(笑)
あの頃、モヤモヤした気持ちを吐き出すためだったものが、今こうして貴重な資料となるとはねぇ。
「残す」って、尊いね。
さて、今日も楽しく書いていこう。
書くってより、残していこう。
最初から完璧を目指さず、まずは思いを膨らまそう。
恥ずかしくなってしまうくらい突飛なことを考えよう。
恥ずかしい時に隠れる穴なんてものは創作の世界には存在しないのよね。
もう、どこまでも飛躍して、はるか上から全ての世界を把握するしかない。
私の最新刊はこちらです:
写真は、たしかハルジオン。
大好きな花。
ハルジオン自体の花言葉はないそうで、あえてあてはめるとすれば「シオン属」の花言葉だそう。
いくつもあるそうですが、どれもものがなしい雰囲気。
その中で私が、新作にも響くものを見つけました。
「君を忘れない」
読んでくださった方には、きっとピンとくるだろうと思います。
そして、「ハルジオン」と「君を忘れない」と言えばこちらのアルバムが私を熱くさせてくれます。
いろいろと連想させていくのも、作品を書く時のいいヒントになりますよね。
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