こんにちは。
児童文学作家の嘉成晴香です。
はるか
「生きにくい」って言葉は聞いたことあると思いますが、それが自分にあてはまると感じたことはありますか。
私の答えは、YES。
私には今、急を要することはないけれど早めに考えなければならない悩みが一つあり、結局は決断力なんだとわかりながらも前に進めず、正直辛い思いをしています。
けれど先日、ふと考えたわけです。
はるか
と、「悩むこと」自体に疑問をもつようになりました。
それから数日後、私はある心理学にたどり着きました。
それが、人間が有する「気質」というもの。
これは決して病気ではなく、いわゆる「生まれ持った」あるいは「環境によってつくられた」性格って感じかな。
いろいろと調べた結果、私はHSS型のHSPと呼ばれるグループに属していることに気が付きました。
(ちなみに、いろいろ調べちゃうのも、HSS型HSPの特性の一つらしい(笑))
今日は、そんな話。
HSPとは「人より繊細・敏感な気質を持つ人」とのことで4つのタイプのうちの一つ
さて、まずはHSPについて、かんたんにご紹介します。
HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリ-・センシティブ・パーソン)」。
つまり、「人よりも繊細で敏感な性質を持つ人」という意味になるそうです。
アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が、1996年に提唱した考え方とのこと。
人間の気質を大きく分類すると4つに分けられ、HSPはそのうちの一つだと考えられています。
その4つとは、こちら。
HSP :
繊細で敏感な人(内向的な人)
HSS :
刺激を求める人(外交的な人)
HSS型HSP :
繊細だが、自ら刺激を求める人
非HSS非HSP :
HSS・HSP共に当てはまらない人
HSPは、人口の20%ほどだそうです。
ちなみにHSS型HSPは、人口の6%なんだとか。
はるか
みなさんは、どこのグループに入りそうですか?
HSPかどうかを知る診断テストはこちらから!
HSS型HSPの特徴とは?「いろんなことに敏感で疲れやすいのに好奇心が強い」矛盾をはらんだ気質のこと
私が属するであろうHSS型HSPには、どんな特徴があるのか、もう少し詳し目に書いてみようと思います。
自分のことなので、簡潔で遠慮なく一言で言っちゃうと、「めんどくさい」気質です(笑)
自分でも自分がめんどくさいし、きっと周りもそうだと思う。あー。
まずはHSPの4つの特徴を紹介
これらを提唱したエレイン・N・アーロン博士は、この気質の人を定義づけるには4つの特徴を持って判断するのが良いと謳いました。
4つとは、こちら。
D 「深く考えをめぐらせる(Depth of processing)」
O 「過剰な刺激を受けてしまう(Overstimulation)」
E 「感情が動きやすく共感もしやすい(Emotional response and empathy)」
S 「些細なことにも敏感(Sensitivity to subtleties)」
頭文字をとって、DOESと呼ばれています。
はるか
以下、「新宿ストレスクリニック」さんのHPよりご紹介。
HSS型HSPとは、この4つに加えて「刺激を求める」気質をもった人のこと
つまり、
- 常に新しいことを求める
- 一度体験したことは、それで満足
- 会話によってはものすごく退屈だと感じる
ってことが、「繊細な気質」にプラスされます。
これ、けっこう矛盾してるんですよ。
繊細で敏感なら、家でじっとしてればいいのに、それができない。
友達付き合い大好きなのに、家に帰るとどっと疲れて、その日あった細かなことまで頭の中で反芻してしまう。
パスラさん
って感じですが、「刺激を求めてしまう」ってのも、このHSS型HSPの一部なので、そうはいかない。
刺激を求めないようにすれば疲れはしないけど、ものすごいストレスがかかる。
そう、めんどくさい性格。
ちなみに人間関係は、「社交的な人見知り」がこのタイプに入るんじゃないかと私は考えてます。
人は好きだけど、人付き合いに人一倍気疲れしてしまうってやつ。
HSS型HSPの私の経歴と心の内をちょっと書いてみる
それでは、HSS型HSPの私のこれまでの経歴と毎日の生活について、少しだけご紹介します。
いかに、「疲れない?」と思われるような生き方をしてきたかがよくわかります。
でもこれをしないと、それはそれで疲れるのよー。めんどくさ!
HSS型HSPの私の生きてきた道:経歴
- HSPゆえに極度のあがり症なのに、自分の能力を試したくて生徒会に入る
- 人前で話すのは苦手だけれど、話せたらかっこいいと思って日本語教師になる
- やった(書いた)ことが全て仕事にならない作家業をつづける(毎回、編集者さんに新作を送る度に、「送信ボタン」押すだけでぐったり)
- 慎重派で超まじめ、けれど夫と子どもを置いてエジプトへ数か月渡航
もうね、私の「これまで」を詳しく話すとすると、いつも「~だけど~」とか「~なのに~」って言葉がついてくる。
周りから見るとそうでもないことでも、人一倍パワーとかエネルギー使う。
はるか
HSS型HSPの私の毎日の生活で感じるこの気質について
さて、それでは日常的に感じる「HSS型HSPだからかな?」と思うことについて書いていきたいと思います。
(小俣緑さんのnoteを参考にさせていただきました!初めて読んだ時、もう一人私がいる?とか思いました(笑))
- よく「人見知りなんてないでしょ?」という印象を持たれやすいが、実は内心ヒヤヒヤ。腹心の友はわずか。
- でも、わりと誰とでも仲良くできる。
- 何でも器用に思われがちだけれど、そのための準備や心構えをぬかりなくしているだけなので、やたら疲れる。常時疲れてる。
- 人と会うのが大好きだけれど、帰宅すると「休日に遊びに行っただけ」なのにやたら疲れてる。翌日の仕事にたまに響く。
- よく「まとめ役」に推される。能力が認められた気がして嬉しいので引き受けるが、やっぱり気を遣い過ぎて勝手に疲れる。
- 直観は、当たる。
- 経験は裏切らない、と思っている。
- 30年前(当時3歳)に言われたことも、はっきり覚えている。
- わからないことがあったら、すぐにググる。(調べる)
- 調べものしている時に声かけられると、イライラする。
- 人の言葉の裏をものすごく考えて、考え過ぎる。そして疲れる。次に会った時に、どうすればいいのかわからなくなると、また疲れる。
- 思い出し泣きが、わりとある。
- 疲れるので、「怒り」はあまりない。
- 芸術が好き。音楽でも美術でも、とにかく泣く。
- 映画やドラマ、アニメで、人が泣かないところでも泣いて変な目で見られる。
- ということで、一人で観賞するのが好き。
- 一人の時間、最高!
- でも新しい出会いや経験を求めてどこかへ行くのが好き。
- 裏方が好き。
- 褒められると、とても嬉しいが、どう返していいかわかんなくなって困る。そして疲れる。
- 人の美点を見つけるのは得意だと思う。でもそれをどう伝えるべきか1日は悩む。
- 騒がしいところが苦手。時計の音も気になるタイプ。
- 自分の発話、一字一句、気になる。それが人にどう影響するかを考えるとしゃべれなくなることがある。疲れる。
つまり、常に、疲れてます。
疲れると、どうなるか。
ストレスとなり、体の弱いところが、より弱ります。
例えば、喉とか。喉は1回声出なくなると、1週間以上かかるので、ほんとしんどい。(教師なのでね)
あとは、ベッドから起き上がれなくなる。
しゃんとしない。
病気じゃないし、検査してもどうもないのに、「疲れてる」状態。
はるか
私もそうしたいんですけどね。
私の中のHSS型がそれを許さないし、体が動くのに何もしないのは、それはそれでストレスが……
ね?めんどくさいでしょ?
HSS型HSPであると気付いても何も問題は解決しないけれど楽になった
でもね、今回、この「HSS型HSP」って存在を知れて、ほんとによかったと思います。
知ったところでさ、悩みが解決するわけでもないし、私は何も変わらない。
名前がついただけ。
はるか
今まで生きにくかったのを、全部自分の超絶めんどくさい性格のせいだと思ってたんですが、マイノリティ(人口の6%)であっても、仲間が世界にいるということがわかったんですから。
HSS型HSPは気質であって、病気でも障害でもありません。
私の個性であり、無理に変えようとするものでもない。
ということで、冒頭の「どうしてこんなに悩んでいるのか」に戻りますが、こんなに思いなやんでしまう理由がわかり、ちょっと安心したのでした。
グダグダ悩むのも、もちろん決断力がないとか潔くないとかもありますが、そこを責めても「疲れるだけ」。
私は私のペースで、周りの手を借りながらなんとおかやってけばいいんじゃないかと思えるようになりました。
HSS型HSPの私と非HSS非HSPに近い夫との結婚生活を振り返る
HSS型HSPの私の結婚相手、つまり夫とは、出会って10年が経ちます。
どんな人かと言うと……グループ分けするならば、「非HSS非HSP」タイプ。
つまり、繊細でも敏感でもなく、刺激を求めないタイプ!
はるか
私からすると、夫は……
私と正反対のタイプ!!!
どんな時にそう思うかと言うと……
- 映画やドラマを見ても私は大泣きするのに、夫は眉も動かさない
- 私はいちいち失敗やお小言を気にするのに、夫は1時間以内に忘れる
- 私はいちいち感激するので様々なことが記憶に残りやすいが、夫は二人の思い出さえよく忘れる
- 旅行先で私はテンション高いが、夫は日常と変わらない
- 私は「だいたいのことは楽しい」が、夫は「どれも興味ない」
という感じです。
かんたんに言うならば、
- 繊細でなく鈍感
- 私がどうしてそんなに楽しそうなのかがわからない
- 楽しいことをしたいとは思っているけど、自分からは求めないし興味を持たない
- ちょっと言い過ぎても、すぐ忘れてくれる
こんな感じ。
映画に行っても、その後感想を語り合ったりは全くできない(しようとも思ってない)ので、芸術の鑑賞は夫とはしなくなりました(笑)
今回、この「HSS型HSP」を知って何が一番良かったかって、夫との関係を見直すことができたことです。
私は、どうしても私が基準で、まさか自分がマイノリティだと思っていなかった事もあり、
- どうして少しも感動しないの?
- どうして気付いてくれないの?
- どうしていやなことでもすぐ忘れられるの?
- どうして思い出を忘れてしまうの?
- どうして愛情表現がないの?
とまぁ、「どうして?」ばかりでした。
そして、それを常に夫にぶつけてました。
正確が正反対であることは前からわかっていたことではありましたが、分かり合えないことを「愛情が足りない」ととってしまってたんです。
でも、今回のことで、「そういう気質」であることが判明。
私は夫を変えようとし、夫も一応「変わろう」としてくれたけれど、どうにもこうにもいかない。
しかたなかったんですね。
人間ができることではなかったんです。
「HSS型HSP」を知り、私はこのことが詳しく載ったサイトを夫に送りました。
そして、これまでのことを謝りました。
はるか
思えば、正反対でよかったかもしれません。
だって、正反対だから、私がグダグダ文句言っても「そうなの?(キョトン)」って感じだったし、あれだけ私にいろいろ言われてもすぐに忘れてくれる(笑)
ということで、「合わないのかも」と思っていた夫は、実は「ぴったり」だったのかもしれません。
そして、今まで私なりに夫に気を遣ってきましたが、そこまでしなくてもいいなと思うようになりました。
だって、そうしないと家の外でも中でも私は疲れてしまう。
夫との、家族との大切な時間のほとんどを疲れた状態で過ごすことになってしまうのです。
夫に、どんな時にうれしいと感じるか聞きました。
すると、
「晴香がふふふーってなってる時」
と返ってきました。
語彙力!とか心の中で突っ込んでしまいましたが、彼らしい言葉だなと思いました。
つまり、私がご機嫌な時、ということです。
じゃあ、私はどんな時、ご機嫌なのか?
うーん。
疲れるとわかっていても、やっぱりやりたいことをしている時。
これからも、夫のことでは「キー」ってなったりもするんでしょうが、そんな時は
はるか
と思うようにします。
そして、全てを「〇〇タイプ」とこじつけても何の解決にもならないので、やっぱり歩み寄りたい。
無理なことは無理!でいいけれど、できるだけ、自分の状況をちゃんと言葉で伝え合える夫婦でありたいな。
結婚生活の記事はこちら:
ちなみにうちの子ども(男の子で、5歳)はというと……
あきらかにHSP(繊細で敏感)です。
HSS型HSPかと言うと……わりと怖がりなので、私と同じでは、ないかな。
これから変わっていくかもですが。
こういうのって、遺伝とかあるのかなぁ。
HSPの妊娠&出産・子どもをもつということに考えたことについて:
HSPにとっての妊娠・出産について考えてみる!痛みと煩わしさとの戦い 二人目を迎えるに至って夫婦で考えたこと!①きっかけ
HSS型HSPが楽に生きるためにできることは「思い悩み過ぎない」「感謝」「明るいあきらめ」「休息」だと思ってる
この記事を書くにあたり、自分と向き合いました。
はるか
正直、こう思います。
ものすごい敏感なタイプなのに、冒険心が強いせいで、日々しんどい。
どっかでのたれ死んでもおかしくないな、と。
それでもなんとか生きていたのは、私の人生の……名前のごとくバイブルである「聖書」の言葉があります。
明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である 。
いろいろ敏感なので、五感だけでもじゅうぶん疲れるんですが、そこに「悩み」までくると、太刀打ちできなくなります。
でも、「悩むな」と命令されていたことを思い出し、これまでやってきました。
疲れには、「いい疲れ」と「悪い疲れ」がありますが、言わずとも「悪い疲れ」は「傷付いた」疲れのこと。
どうにも私のタイプは一般的な人より傷付きやすいようなので「悪いつかれ」も多いのですが、
すべての事について、感謝しなさい。
この聖書の一節で、いつも「いい疲れ」に変えています。
「聖書」はちょっと難しそう……という方は、Twitterで人気の上馬キリスト教会さんの本がおもしろいです。
「HSS型HSP 疲れ軽減」とかで検索すると、「日記に想いのたけをぶちまけて、それを読んで自分を認めてあげること」とかありました。
それも、いいと思います。
でも私、職業が作家だし、ブログやってるし、Twitter大好きだし、常日頃から自分の気持ちは書いてるんですよね。
なので、あんまり私にはあんまり参考にはならないけど、日頃文章書かない方には有効なんじゃないかな。
私のこの気質は、もう一生付き合っていくものなんじゃないかと思っています。
ということで、責めるのではなく、無理やり変えようとするのでもなく、「そういうものだ」と明るくあきらめるのがいいなと思っています。
何をしても疲れるんだから、もう、やりたいようにやりたいだけ、やれるようにやるしかない!
ただ、体はやっぱり大事なので、休息は多めにとること。
疲れても、
はるか
と、自分を責めないこと。
今んとこの答えは、こんな感じです。
トップの絵は、うちの息子(5)が描いたオリジナルキャラクターの「爆発ロボット・ロケットさん」。
ご機嫌に絵を描いている子どもを眺めるのが、最近一番の癒しです。
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