こんにちは。
児童文学作家の嘉成晴香(かなりはるか)です。
今年も、和歌山県立図書館で開催された手づくり紙芝居コンクールの審査員をさせていただきました!
前回のレポートはこちら!
【和歌山県】第27回手づくり紙芝居コンクールの審査員をさせていただきました今年でもう3回目。
とっても楽しかったです!
今回は、審査員の私達がどこを見て審査しているか、その一部をご紹介したいと思います。
手づくり紙芝居コンクール!絵も文も実演もする応募者の皆さんを心から尊敬いたします
まず、紙芝居を作られている皆様、本当にすばらしいです。
絵だけでも、文だけでも、そして実演だけでも大変なのに、それを全部こなすなんて。
はるか
まず、発想力がいりますし、それに思いついたとしても、「最後までしあげる」のはかなりの時間や精神力が必要ですよね。
1日や2日でできるはずもなく、そしてできあがっても実演の練習をしたりと、大変な作業だと推察します。
今回も、力作を見せてくださいまして、本当にありがとうございました!!
たくさんのパワーもいただけて、元気になりました!
手づくり紙芝居コンクール!審査員の私がストーリーで注目しているポイント
やはり児童文学作家(絵は描かない)ので、ストーリーに注目します。
絵も、高校まで美術部だったので大好きなので、素人の目ではありますが、もちろん見てますが。
絵は、審査員ののしさやか先生が最終の話し合いの時にいろいろと話してくださいますので、
私は物語の方を中心に審査するようにしています。
さて、物語ですが、
- わかりやすいか
- 盛り上がりがあるか
- オリジナリティがあるか
を見ています。
ほんとは「クスッと笑えるところ」があると、私好みです。
オリジナリティというと、なかなか難しいと思いますが、全体でなくてもいいんです。
はるか
また、「この先どうなるんだろう?」と一瞬でも想像させられれば、そこが盛りあがりだと思っています。
そして、どの年代でもある程度わかる言葉で、ストーリーがわかりやすいものがいいなと思います。
手づくり紙芝居コンクール!審査員が絵で注目しているポイント
さて、お次は絵。
私だけでなく、のしさやか先生も今回やこれまでに注目されていたポイントをご紹介。
- 迫力があるか
- 細部までぬりこんでいるか
- 絵にユーモアがあるか(クスッと笑えるポイントなど)
- 見てわかりやすいか
- 構図や色のバランス
自分でも書いていて、「紙芝居の絵ってすごい難しいな」と思いました。
3回審査をしていて思ったのは、紙芝居って、離れている人にも楽しく見てもらえるようにするのがいいのかな、と。
はるか
かといって、何でも大きくバーンと描けばいいというわけでもなく……。
そして、近くで見ている人により楽しんでもらえるように、細部でクスッと笑えるポイントを作るとか、そういうのもあるとおもしろいかも。
手づくり紙芝居コンクール!審査員が実演で注目しているポイント
そして、実演。
上手な方の実演は、
- 声が程よく大きく、言葉がはっきりしている
- 場面の展開のタイミングが絶妙
- テンポよく進めて、途切れさせない
- 声に強弱をつけている
- 堂々としている
と感じました。
これも、なかなか難しい。
大勢の人の前でするなんて、すごく緊張するだろうし。
ただ私が審査員として言えることは……
楽しんで実演してほしいです。
楽しい気持ちって、声や動きに乗って見ている人に伝わるんですよね。
それだけで、こっちもワクワクします。
それに、もし文や絵に不足があると感じていても、実演で補えるところも大きいと思うんです。
何のために紙芝居を作った本人が実演するか。
はるか
絵や文でアピールできなかったとしても、実演で押し出すことはじゅうぶん可能かと。
さてさて、えらそうなことをたくさん書きましたが、
正解はないと思います。
小説でもそうなんですが、型にはめすぎるとそれはそれでおもしろくないものができあがります。
なので、めいっぱい、ご自分の描きたいものを作れたら、人生の、そして誰かの宝物のようなひと時になるんじゃないかな。
けれど、紙芝居は紙芝居なので、コンクールでは「紙芝居らしさ」が際立つものを中心に選ばせていただきました。
絵本とも演劇ともちがう、その融合である紙芝居。
奥が深いですね。
受賞された皆様、おめでとうございます!
来年も、楽しみにしております!!
のしさやか先生のおすすめ絵本!
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