こんにちは。
2012年から日本語教師をしております、嘉成と申します。
日本語教師って、公立の小学校や中学校の教師の皆さんより、そこに至った経緯が様々な人が多いイメージです。
私も、大学は日本語専攻でもなかったし、新卒で就職した会社も日本語教育とは関係ないところでした。
それから資格をとり、今につながっているのですが、私みたいな人はめずらしくない……というかこんな感じで日本語教育業界に入る人の方が、私の周りでは主流のように思います。
今日は、これまで細々と日本語教師をつづけてきて感じた「日本語教師をするにあたっての強み」を書いてみたいと思います。
はるか
けれど、これは一例であり、私個人の意見です。
日本語教師の数だけオリジナリティがあり、そうである方が多様な生徒さんに対応するにもいいはずです。
正解なんてないかもしれませんが、同僚やTwitterでご活躍中の日本語教師の皆様の様子を見て、考えたことをまとめてみようと思います。
以前書いた「日本語教師に向いている人」はこちら:
こちらも、これから日本語教師を目指す方には少しは参考になるかと思います。
お時間がある時にどうぞ。
生活するための「日本語教師」になるならフリーランス的働き方を模索できる方が強い
日本語教師は、専任(正社員)からスタートできる人はひとにぎり、だと思います。
最初は「非常勤講師」だったり「ボランティア」だったり。
でも、これじゃなかなか「食べていくため・生活していくため」の日本語教師として働くのは困難ですよね。
先生によっては、何校もかけもちしていたり、他の仕事と両立したりしている方も少なくありません。
でも、なんとか日本語教師一本でやっていきたいなら……
フリーランス的働き方が必要です。
つまり、自営業として、自分で仕事の営業をしたりするんです。
一番手っ取り早いのは、プライベートレッスンやオンラインレッスン。
私は「どうせ働くなら日本語教育に携わりたい」と思い、資格をとってすぐにプライベートレッスンを始めました。
ネットで(find teacherとか)プライベートレッスンの生徒さんを探せるサイトもあるので、検索してみてください。
他には、日本語教材の募集なんかも定期的に検索して募集に応募しています。
私はこれまで、台湾の日本語学校さんのオリジナル教科書作成に携わらせてもらったり、他には日本語教材で有名な出版社さんの模試のアイテムライターをしていました。
少しでも日本語教師という仕事を経験してからの方が心強いとは思いますが、JICAの海外協力隊に参加するのもいいと思います。
私は子どもが小さいこともあって、短期で参加しました。
私はまだまだですが、他にも
- 企業に「外国人労働者向けの日本語レッスン」を営業する
- 自分で地域の日本語学習者向けの教室を作る
など、いろいろできることはありそうです。
確定申告など、フリーランスとなると自分で全部しなければなりませんが、こうやって模索していくことが「生活するため」には大事かなと思います。
日本語教師の強みになること!体力&喉の強さがあると長くつづけられる
特に新米の頃は、授業準備に想定外の時間を費やします。
はるか
とか悩んでたら、夜が更けていく……なんてことも多々ありました。
そんな時、やりがいも大事ですが、やっぱり「体力」は偉大です。
勤務校の体系にもよるとは思いますが、一日勤務すると4時間くらいは立ち仕事になると思うので、
(1コマ:45分×4 休み時間やその後の質問タイムを入れると、4時間以上になることも)
慣れていないとそれだけでも大変。
その上に……
もちろんこれは学校やクラスによってちがうと思いますが、ところによっては教室内がものすごい騒がしい。
文化の違いなのか、はたまた生徒さんの慣れやゆるみなのか、とりあえず、気を配るのにはかなりの精神力がいります。
日本じゃあんまりなさそうな、「授業中にいきなり殴り合いの喧嘩が始まる」とかも、経験上1度や2度じゃありません……なぜだ。
そして、教室って、冬は特に乾燥するんですよね。
喉、ほんと大事です。
熱やそれ以外の症状がなくても、声だけが出ない、なんてこともあります。
それが1週間なんてつづいたら、仕事になりません。
私は喉が弱い方(というか、この仕事について弱くなった気がする)なので、夏でもオフでは省エネモードでしゃべってます。
声が出ないと、ほんと何もできないですから……
工夫はしますが。
ということで、長くつづけるなら、日頃から体力をつける努力はいります。
日本語教師はパソコンやオンライン操作に抵抗がないとつづけやすい!学ぶ意欲が大事
コロナウイルスが蔓延して、より「オンラインレッスン」が身近になりました。
こんな時、「パソコン苦手だから」とか「よくわかんないからちょっと……」と言っていると、出遅れます。
というより、仕事がなくなります。
なにも、大学で学ぶような専門的な知識がなくたっていいと思います。
大切なのは、「学ぼう」という意欲。苦手意識を自分から手放す潔さ。
私も、実は得意な方ではありません。
でも、できなきゃどうにもならない。
そして、やってればそれなりにできるようになってくる。
習うより、慣れろ、です。
専門的な知識は必要ないと言ったのは、「ネットで検索すればすぐに(無料で)手に入る知識でじゅうぶん」ということです。
もちろん、かんたんに事をすすめるノウハウは、セミナーなんかで身に着けるのもいいと思います。
でも、自分なりのやり方があると思いますし、教え方もみなさんちがうので、自分で試行錯誤した方が早いことも。
大切なのは、「自分にはできない」と思い込まないこと。
わからなければ誰かに聞けばいいし、その誰かがいなければ、ネットの知恵袋なんかで質問すればいい。
- ネットでの検索(Googleなんかで)
- ワード
- パワーポイント
- ZOOM
まずはこれだけでもさらっとできると世界が広がります。
あとは、必要な時にどなたかがそのきっかけをくれると思います。
日本語教師は他の職業経験があると幅が広がる!一番大事なのは寄り添い学び方を伝えること
日本語教師は、他の業界から入ってくる方が多く、前職のことなんかも同僚と話したりもします。
私は、知らない業界の話を聞くのが大好き!
それは、生徒さんにとっても刺激的だと思うんですよね。
私は日本語教師になる前、リサイクルセンターの工場見学の案内をしていたんですが、
はるか
みたいなことを生徒さんに話すと、みんな楽しそうに聞いてくれます。
そして、その業界でしか使わない言葉や作法?など、いろいろありますよね。
そういうのを一例として日本語学習者に話すのも、興味深く聞いてくれるので無駄じゃなかったなぁと思います。
といことで、
- 日本語教師×英語教師
- 日本語教師×芸術家
- 日本語教師×介護
- 日本語教師×保育士
- 日本語教師×会社員
などなど、日本語教師は言葉をあつかう仕事ですから、他の経験があるとかなりの強みになります。
フリーランスとして働く時の突破口になったりもするし、営業もしやすかったりするかも。
でも、じゃあ「新卒日本語教師」はどうなのか?
私はちがうので体験したわけではありませんが、それはそれですばらしいかと思います。
まず、新卒ということは「若い」ことで、若者文化や若者言葉を生徒さんと共有できたりします。
それに、新卒でも学校のことやアルバイト、趣味なんかで他の業界の経験はしてきていると思うので、それでもじゅうぶんかと。
一番大切なのは、生徒さんに寄り添い、ただ「教える」んじゃなく、自分で勉強していく力を伸ばすお手伝いをすること。
所詮、学校やレッスンは短時間で、それ以外の時間を費やさないと語学は上達しません。
年をとっているからという理由だけで生徒さんに寄り添えるなんてことはありませんしね。
さて、できれば私は死ぬまで日本語教師でありたいなと願っています。
でも、喉が弱いのでちょっと心配……。
まずはもっと体力つけないとな。
子育て中で日本語教師にご興味ある方は、こちらをどうぞ:
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