こんにちは。
児童文学作家の嘉成晴香です。
前回のつづきです。
前回は、こちら:
それでは、今回は懇親会のレポートから!
児童文学賞の懇親会を楽しむ
懇親会は、ビュッフェスタイル。
おいしいお料理がずらりと並んでいました。
前回の……6年前の懇親会では、ほとんど食べられなかったので、
はるか
とか意気込んでましたが、結局そんなに食べられませんでした(笑)
私はどこのサークルや同人に入っているというわけでもないので、会う人会う人みなさん「おひさしぶりです」って感じで、嬉しかったです( *´艸`)
そんな私がどんなふうに懇親会を楽しんだかというと……
(プライバシーの侵害にならないか心配なので、私なりに配慮して書くつもりですが、もし出すぎた書き方をしておりましたらお知らせください。削除いたします)
作家さんたちのお洋服の美しさ・かわいさにうっとり
ドレスコードは、カジュアルフォーマルって感じです。
でも、会場を見渡すとですね、パーティー仕様のお洋服の作家さん、けっこういらっしゃるんですよ。
受賞者の方は着物だったりドレスだったりで、何をお召しになってもその凛としたオーラは出るものでしょうけれど、装いがすてきだとこれまたすばらしさが上がるというか。
お祝いにかけつけた児童文芸家協会の作家さんたちも、みなさん個性が光るというか。
シンプルな雰囲気でも、ブローチだったりピアスだったりに遊び心があったりで、私は始終うっとりでした!
たくさんの出版社の編集者さんと名刺交換や近況報告
出版社さんも、多くお祝いにかけつけてくれるこの4賞。
今回は……若い編集者さんが多いと感じたんですが、もしかしてそれは、私が年をとったから!?(笑)
ま、そりゃそうか。
そして、6年前に一度会っただけなのに私のことを覚えてくださっていた編集者さんもいらっしゃって、感激!
ちなみに、誰が編集者で誰が作家か見極める方法は……
みんな、首からネームプレートをさげるんです(笑)
出版社さんは、社名の入ったプレートを。
作家は名前のを。
それでも、一目見て「おひさしぶりです」って声をかけてくださったら、嬉しいものです。
今回も、何人もの編集者さんとお話する機会に恵まれました。
なんでみなさん、あんなに聞き上手なんだろう。
そうか、作家の想いをを引き出すためか……。
いっしょにお仕事ができますよう、私も精進しなければ。
あこがれの人気作家さんたちの輪になぜか入れていただくという陪席の栄を賜る
懇親会では、けっこう心細そうにしていた私をみかねて、何人もの作家の先輩方が気にかけてくださいました。
「書店に行けば必ずご著書がある」ような日記作家さんの輪に体だけ入れていただき、魂はけっこう飛んでましたがたいへん光栄でありました。
このね、「書店に行けば必ずある作品」になるのって、ほんとにほんとに大変なことなのですよ。
とりわけ児童書のコーナーは、一般書よりも小さい傾向にあるので、何十年ものベストセラーの中に入り込むのは至難の業です。
そして、シリーズものともなると、才能とかもあるでしょうが、努力・努力・努力の一言に尽きるようです。
先輩方の言葉には、一言も「努力」なんて出てきませんが、ただひたすらに目の前の仕事を丁寧にこなし、締め切りを守り、自分の体を整え、辛いことがあってもくよくよしない、ということなんですよね。
Twitterでしかお話したことのない作家さんとの交流
それから、日頃Twitterで交流させていただいている作家さんとも、たくさんお話することができました。
普段、住む場所が遠いとなかなかお会いできる機会ないんですよね。
こちらは、藍沢羽衣先生からいただいた、「すごい児童文庫(通称「す児庫」)の冊子!
藍沢羽衣先生は、こんなシリーズを出されています。
受賞者の方々とお話しする
懇親会では、児童文芸ノンフィクション文学賞の佐藤慧先生とお話しさせていただきました。
懇親会が始まって早々のことで、お話しできたのは、幸運でした。
なぜって、受賞者には会場中の人という人がお祝いに寄っていくからです。
なんか緊張してしまって、変なこと口走らなかったか心配ですが、スピーチに感動したことをお伝えしました。
うまく言えないのですが、どこまでも高いところを、あるいはどこまでも深いところを見つめているという雰囲気をもった、やさしい雰囲気の方でした。
今回の受賞が、佐藤さんにとっては通過点であるということが、ご本人は全くそんなことお話されないし、謙虚さをもった方なのでこんなこと微塵も感じさせないのに、お話ししていると、そう思ったのです。
とってもすてきでした。
児童文芸家協会賞の森川成美先生とおしゃべりできなかったのが、とっても心残りです。
そっと遠くから様子をうかがったんですが、私が見た時にはいつも出版社の方や作家さんに囲まれ、その後ろにも森川さんとお話しするのを待っている人がいらっしゃって……
今回の森川さんの受賞作は、ハワイの日系人、そして戦争を描かれたもの。
私の父は長年、和歌山市の市民図書館にある移民資料館で資料を取り扱っていました。
なので、私も子どもの頃から移民については興味があって、戦争における日系人の苦悩などを、まるで親戚の話のように聞いてきたので、今回、この作品が受賞し、またより多くの方々の手に届くかと思うと、とても嬉しいです。
スピーチで、森川さんが「資料を保存してくださっていた方々にもお礼を」的なことも述べてくださっていて、いろいろと紆余曲折がありながらも仕事をつづけてきた父のことも認められたような気がしました。
森川さんのスピーチは、作家というものは何かというものを、がツンと打ち立ててくださったというか、もちろんどんな考え方でも作家は作家なのですが、私はとてつもなく励まされました。
森川成美さん、おめでとうございます。
そして、ありがとうございます。
ちなみに写真の「令和元年」は、大きな胡麻団子で、切り開くと中から小さい団子が出てきました。
みんなでその様子をワイワイ写真におさめたりして、楽しかったな( *´艸`)
児童文学賞の二次会を楽しむ
二次会は、懇親会のあったアルカディア市ヶ谷の近くの居酒屋さんで。
イラストレーターの大原司朗先生のお隣に座らせてもらいました。
とってもかわいい名刺もいただきました。
大原先生のイラスト、私、好きだなぁ。
淡くてやわらかい感じなんですが、人物とか動物の表情は出るとこまで出てるというか、じっくり見たくなるというか。
また、反対側の隣は、地元が同じ大阪の緑川聖司先生。
児童書の「怖い話」の第一人者と言える方。
でも、デビュー作は、怖くない(笑)
今回の懇親会で、一番おしゃべりさせていただき、また、アドバイスもたくさんいただいた先生です。
二次会で児童文芸ノンフィクション文学賞特別賞の国松俊英先生にアドバイスをいただく
さて、二次会では、受賞された作品の出版社ごとにテーブルが分かれていた(ような気がする)んですが、私は国松俊英先生のテーブルの近くでした。
笑顔がとってもすてきな国松先生。
私はその様子を少し離れた席から見ていたんですが、ふと気づくと国松先生が隣に来てくださっていて、少しお話することができました。
時間は短かったのですが、もう、それだけでもじゅうぶんでした。
一言に要約するとすれば、「じっくり書くこと」の重要性というか。
1986年から、40冊以上を超える作品を発表されている国松先生の発する「じっくり」という言葉は、数日経った今でもずっと頭の中に響いています。
私だって、やっつけで作品を書いたり出したりしたことはありませんが、そういうことではなく……。
これは想像でしかないのですが、ノンフィクションは創作よりも取材が命というか、一切のごまかしがきかないからこそ、「書く時」よりも「書いていない時」のほうが自分を律するのが大切なんじゃないかと。
あー、うまく言えない。
「じっくり」って、あの時そうおっしゃった国松先生のやさしくもするどい視線そのものというか。
あと、「じっくり」ってせわしない感じはしませんよね。
時には「待つ」ことも大事な雰囲気。
こちら、国松俊英先生のご著書:
こんな感じで、二次会も楽しく、考え深く過ぎていきました。
二次会の居酒屋を出た瞬間の、ムッとする暑さと湿気は、まるでこの日私が得たものを守るかのようで、不快には感じませんでした。
仕事(日本語教師)の都合もあるしで、来年は参加できるかわかりませんが、また参加できるといいな。
最後になりましたが、児童文芸家協会の皆々さま、とりわけ、懇親会等々、準備から後片付けにいたるまでお世話になりました。
すてきな時間を、出会いの演出を、してくださってありがとうございました。
後から思い出すと「あれはなかった」ということもしてしまいましたが、笑顔で接してくださったことに感謝いたします。
すっかり舞い上がっていた私ですが、次回からはもう少し落ち着こうと思います……。
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