新刊『涙の音、聞こえたんですが』(ポプラ社さん)発売中!!

30代で初めての海外生活をして変化したこと&よかったこと

ルクソールの気球と朝日

こんにちは。

児童文学作家の嘉成晴香です。

日本語教師もやってます。

昨年(2020年)は、JICAの海外協力隊(短期)としてエジプトへ行ってました。

コロナの影響で、当初5か月の派遣期間の予定がその半分になってしまったのですが、それでも初めての海外生活&一人暮らしは、その後の私の人生に影響を与えるにはじゅうぶんでした。

エジプトから帰ってきて、もう10か月経ちますが、こんなに時間が経ったからこそわかることもあります。

スポンサーリンク

海外生活は若い時に経験した方がいいというのはまちがいではないが完璧な答えではないかも

もしできることなら、海外生活や海外旅行は若いうちがいいと、一度は聞いたことがあると思います。

私もそう思ってました。

たぶん、それを言う方は、実際に10代とか、20代前半で経験された方なんでしょう。

あるいは、もう少し年とってから、「もっと若い時に経験できたらよかった」と感じた方か。

私も、そう思います。

でも、たった2カ月半ですが海外生活を経験し、「私は今だったな」と思うんです。

様々な異文化や価値観に若い時に触れるのは、とてもいいこと。

でも、同時に若い時だと、自国の文化や自己の価値観の把握が乏しいということもあります。

はるか

なので、異文化や異なった価値観は「ちがう」でなく、ただ「目新しい」ことになってしまったかもしれません。

ある程度年をとってから外に出ると、じゅうぶんとは全く言えませんが、若い時よりは文化やそれに対する思いを固められていたり、自己を見つめる時間をとれているので、海外では「ちがい」を発見できるんです。

私が、例えば10代で海外経験をしていたらどうなっていたか。

それは今となってはわかりませんが、リスクも大きかったと思います。

  • 妙な自信があったので、無鉄砲に危ない所行ったかもしれん
  • 処世術が今よりなかったので、だまされていたかもしれん
  • 何かを調べるにも、その調べる「キーワード」を見つけられなかったかもしれん

こんな感じ。

決して若い時に経験することが悪いこととは思わないし、むしろいいことだと思う。

でも、私の場合は30代の今でよかったなって思います。

今でも危なっかしいのは変わりませんが、

  • 人脈があるので事前準備がたくさんできた
  • 守るものが増えているので、無謀なことはできない・しない
  • 金銭面的に若い時よりは余裕があるので現地を満喫しやすい
  • 若い時よりもスマホなどが出てきたおかげで現地にいても周りを安心させやすい
  • 自分の「譲れない部分」をしっかり持ってるので、そこからぶれない
  • 今の性格の方が、「多種多様」を受け入れやすい

と、私にとっては「今」だったのです。

人には全て、タイミングがあるんですよね。

なので、もし少しでも興味があったら、何歳からでも海外に出て「自分の価値観」を震わせるのも人生の尊い経験になるかと思います。

30代で初めて海外生活を体験してその後変化したこと

若い時に海外生活を経験しても、たくさん刺激を受けたでしょう。

けれど、おそらく30代で行ったからこそ「感じることができた」こともあります。

それは何か。

まずは現地で、

  • 生まれて育って成長して……死んでいく、という「人の歴史」を外国で感じる
  • 前世代の外国の方々に目が向きやすい

とまぁ、年をとったからこその「見る目」が活かされるというか。

そして帰国後は、

  • 人生は短いということ
  • 人生は1回だということ
  • 人生は、がんばればたくさん時間があるということ
  • 人生には学ぶことがたくさんあるということ
  • 人は一人で生きられないこと
  • ぼんやりしてもいいこと
  • ぼんやりしなくてもいいこと

といったことを得ました。

具体的に言うと、小説の執筆速度が4倍になりました(笑)

あとは、忙しさに忙しがるのでなく、のんびーり、ぼんやーりしてもいいな、とも思えるようになりました。

人生を楽しむとは、何か。

自分が世界に何かできるかなんてわかんないけど、何かできると信じたい。

何かできても、その結果を知る機会はないかもしれないんだから、どーんとかまえていたいな。

外に目を向けることは自分を客観視することにつながる!自己と向き合うために外のことを考える

悩んでる時って、思えばいつだって自分のことしか考えてないなって思う。

そんな時こそ、辛い時でもあっても、外に目を向けたいものです。

実は私が夫と子どもをおいてまでエジプトに行ったのは、もちろん夢であったのもありますが、いろいろあって仕切り直したかったってのも理由の一つです。

青年海外協力隊(短期)として単身派遣される母が子どもにできること

エジプトに行ったら、今のこの悩みなんてどうでもよくなるほど、大きなことがあるにちがいない

そう思って行ったら、ほんとにその通りでビックリです。

はるか

異文化や価値観はもちろん、極めつけはコロナによる風評被害でしたが(笑)

外に目を向け、そこで自分ができることを探すのは、とってもいい経験でした。

誰かに何かをすることで、自分が何者かを知る。

自分だけ見つめていては決してわからなかったと思います。

スポンサーリンク

思い立ったが吉日!海外に行かなくとも「自分の外」にはいつだって行ける

海外で生活してみて、改めて日本っていいなと思いました。

日本っていうより、生まれ育った国っていいなって感じかな。

けれど、またいつの日か、海外で生活したいと思います。

かと言って、そんなたやすくできる状況ではないので、残念……ではあるものの、実は「自分の外」って、けっこうすぐ体験できるものだと思うんです。

はるか

一つは、「興味ないことをする」ということ。

「興味なかったことをあえてする」とも言えます。

案外これが、究極の「自分の外」であり、「これまで知らなかった価値観」に触れるチャンスになったりします。

図書館や書店で、普段は行かない本棚の前に行ってみるとか、

友人・知人が「知らない」ことを話していたら、突っ込んで聞いてみるとか、そのレベルでもいいと思うんです。

外を内に取り込めれば、きっと謙虚になれる。

そして、よりこの世界を楽しめる。

何も「興味ない世界」を「好きになる」ことでなく、自分の持てる知識や価値観との「ちがい」を楽しむだけでもおもしろいと思うんです。

最近私は、花は好きだけど興味なかった「園芸」を気にかけています。

今も別に興味ないと言えばそうなんですが、あえてテレビでそんな感じの番組をかけてみたりなんかしたり。

「へ」「ほー」「ふーん」て思える自分て、ちょっとおもしろい。

ものすごい自分を客観視できてる(気がする)。

知識も身に付くし、この知識、いつか何かに使うんだー。

 

トップの写真は、エジプトのルクソールで乗った気球から眺めた朝日。

いつかまた行きたいなぁ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP