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【和歌山県】第30回手づくり紙芝居コンクールの審査員をさせていただきました@ビッグ・ユー

こんにちは。

児童文学作家の嘉成晴香です。

今年も紙芝居コンクールの審査員をさせていただきました。

前回のレポートはこちら:

【和歌山県】第29回手づくり紙芝居コンクールの審査員をさせていただきました・審査のポイント
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最後の紙芝居コンクールは田辺の「県立情報交流センター ビッグ・ユー」で!

最終回となる今回の紙芝居コンクールの会場は、県立情報交流センター ビッグ・ユーでした。

私は大阪に住んでいますので、「特急くろしお」に乗っていってきました。

今回のくろしおは、パンダ号!

パンダ号は(乗るのは)初めてだったので、思わず写真撮っちゃいました。

最終コンクール開催地の「ビッグユー」は、名前だけは知ってたんですが、行くのは初めてで、ちょっとドキドキ。

くろしおを下車してからバスに乗り換え、そこから歩いて15分ほどで着きました。

歩いていると、長袖一枚なのに暑いくらい。

森の緑や赤を堪能しながら秋を楽しむことができ、よかったです。

今回の手づくり紙芝居コンクールについて

今回で、30回もつづいた紙芝居コンクールは終わり、とのこと。

だからかどうかはわからないですが、みんな力作で、おおっと声が出るほどでした。

特に絵がレベルが高く、紙芝居は何枚も絵を描くわけですから、ほんとにみなさん時間や体力、精神力を使って取り組まれたんだろうなと思いました。

ジュニアの部のかわいい姉妹が優秀賞。

姉妹ならではの生きピッタリの実演、そして二人ともほんとに声もかわいい。

紙芝居の世界観と演じ手が、これほどまでにマッチすることはないんじゃないかと思いました。

これからも、紙芝居はもちろん、いろんなものを生み出してほしいものです。

一般の部の優秀賞は、誰がどう見ても、紙芝居そのものというか、圧倒されたかと。

戦時中の串本町の話で、私はなんとなくは戦時中の子ども達のことを聞いたり漫画で読んだりで知っていましたが、今の小さい子達は想像もつかないだろうし、今後、戦争の悲惨さ、虚しさを伝えるすばらしい教材になってくれると思います。

そして特別賞。

パンダの話では、電車の窓の外が変わっていって、そのしかけといいますか、工夫に会場のみんなが魅入りました。

また、描かれたパンダのかわいいこと。

こんな感じに和歌山を旅行したいなと思わせてくれる、すてきな作品でした。

個人的には、講評でもお話ししましたが、ストーリーの最後が、ちゃんと聞き手を落ち着かせてくれたところが高ポイントで、笑顔にさせてくれたのがよかったです。

もう一つの特別賞のきつねさんのお話。

下の子がもうすぐ生まれるという姉妹と、神のつかいであるきつねさんの物語。

一番気に入ったのは、姉妹の心理描写といいますか、心の動きにほんと無理がなく、「そうだよね、不安だよね、それに寂しいよね」とうんうんうなずきながら聞かせていただきました。

また、この紙芝居の作者さんが諸事情で演じることができず、お嬢さん(大人)が読んでくださったんですが、その方の声がほんとやわらかく、やさしく、和歌山弁が美しく届きました。

まさに、親子で受賞されたということです。

奨励賞のみなさまも、おめでとうございます。

児童文学(作家)の世界でもよく言われることですが、最終選考に残るということは、審査員のぶっちゃけ好みで賞は決まりますが、受賞作とそれ以外の作品は、そんなに差はありません。

どの作品にも美点があり、ワクワクさせてくれたり、しんみりさせてくれたり、とても楽しかったです。

ありがとうございました!!

紙芝居コンクールの審査員を5年させていただいて思ったこと

もうね、役得。

こんな楽しくてすてきな経験をさせてもらえて、作家になってよかったなってほんと思います。

5年、あっという間だったな。

このコンクールの審査審の前は、「ニュース和歌山」さんの童話コンクールの審査員をさせてもらったので、もう10年以上こういうことをやってるわけですが、

やっぱり講評は緊張するものです。

でも、特に子どもさんにとっては、大人に自分の作品についていろいろと言ってもらえることは、とてもいい経験、そしてチャンスになるかと思います。

私自身、高校の時の文芸部の先生に、「作品、よかったよ。また読ませて」と言ってもらい、目の前がパーッと明るくなったことがあります。

自分の分身のような作品を褒めてもらえるのって、うれしいものですよね。

この紙芝居コンクールの審査員をするにあたり、図書館で紙芝居をいくつも借りてみたり、私なりに研究……とまではいきませんが考えてみました。

結論としましては、紙芝居を一作、一人で作り上げるのはものすごく大変、ということです。

コンクールに応募された全ての方に、敬意を表します。

みなさん、何時間……何日くらいかけて描かれてるんだろうなぁ。

また機会をいただいたら、紙芝居や物語の審査に携わりたいです。

お役に立てそうでしたら、どこへなりとも行きますので、ぜひお声がけください。

大きなコンクールでなくとも、学校の、あるいは一クラスのコンクールでもかまいません。

参加される方の励みになるきっかけを作れるのであれば、幸いです。

それから、同じく審査員の、のしさやか先生の新作をいただきました!

ものすごくかわいくて、長男はかぶりつくように読んでいました。

みなさんも、ぜひお手にとってみてくださーい!

 

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