こんにちは。
児童文学作家の嘉成晴香(かなりはるか)です。
4月も半ばを過ぎました。
新学期が始まり、半月が過ぎたというわけです。
うちの坊(4)も、引っ越しにともない新しい保育園に通っています。
そこで最近坊が大人によく聞かれるのが、これ。
「お友達できた?」
坊は、辛そうな顔をして下を向いてしまいます。
「友達」の定義とはなんぞや!?
未就学児だと、ただ「同じくらいの年齢の子」ってだけで、「お友達」と呼んだりします。
つまり、一度もしゃべったことがなくとも、
「あそこにお友達がいるね」
とか
「(初対面で)お友達と仲良くね」
とか、大人は言います。
「同い年の子」とか「同じくらいの子」とか言っても、小さい子どもにはわかないこともあるので、言いたいことはわかります。
けれど、成長につれて、子どもには子どもの「お友達」の定義ができてくるのです。
つまり、
「お友達できた?」
と大人に聞かれて答えられるような年齢になると、どの子がお友達か考えるのです。
あ、いや、うちの子だけかもしれませんが。
- ただ挨拶するだけ
- 名前知ってる
- 同じおもちゃで遊んだ
- いっしょに楽しく遊んだ
- いつもいっしょに遊びたいと思う
うちの坊は、4以上でないと友達だと思わないよう。
となると、恥ずかしがり屋で人見知りも激しいうちの子には、まだ友達がいないのです。
保育園の先生は、
「お友達と楽しそうにマネッコ遊びしてましたよ」
とか言ってくれるんですが、本人は友達と思っていない(笑)
はるか
でも、これでいいと思うんです。
友達がいないことを悪いことではない
そもそも、友達はいたほうが楽しいですが、いなかったら「悪」なのか。
はるか
もっと正確に言うならば、「いない」んじゃなく、「見つかっていない」のです。
私は私の友人や知人に会うことが多く、よって坊もいっしょに会います。
ということで、会話のつかみというか、ほんとに悪気なく
「新しい保育園、どう?お友達、できた?」
と聞いてくれるのです。
だいたいの大人は、天気の話と同じノリでこの話題。
いや、いいんです。
だいたいは、「うん、できた!〇〇ちゃん!」のように答える子が多いと思うので。
なので、うちの坊が下を向いて暗い顔をすると、せっかく聞いてもらったのにこっちが申し訳ないような気分に……。
と同時に、仲のいい子がいないことを、坊自身が寂しく思っているのかな、とか思い、私まで泣きそうに。
私が小さい頃は、親戚以外の大人に会う機会はあまりありませんでした。
それに、春以外は「お友達できた?」なんてことはほとんど聞かれません。
もし私の坊ほどたくさん、私が大人に聞かれていたら、「友達はいるのが普通。だから自分は普通でない」と思い込むのがもっと早かったかもしれません。
春、初対面・久しぶりの子どもに何を聞いたらいいか
大人は、経験や知恵などで、自分にふりかかる辛い言葉を無意識にガードできる人が多いです。
言われても、「あの人は私のこと知らないしな」と解決できることも。
けれど、子どもは圧倒的に経験も知恵も大人よりはないので、とってもデリケート。
傷付いた言葉は、大人になってもずっと覚えていることも。
こんなことを書くと、子どもと話すのが怖くなる私ですが、方法はあると思うのです。
- 人に関することは避ける
- 好きなことを聞く
- いやなことを聞く
- 様子を見て、人に関することを聞く
1は、大人で言う「天気」の話。
誰が聞いても答えやすい感じの話。
例えば、「学校までどれくらいかかるの?」とか、「○○ちゃんの学校の運動会は春?秋?」とか。
2は、好きな教科や給食とか。
でも、うちの坊ならこれは答えなさそう。
3は、案外いいと思ってる。
1と2を話しても反応が薄い場合ね。
世の中には、完璧なものより欠けたものや変なものの方が多いから、わりと答えやすい。
「変な先生とか、いる?」とかね。
「私は○○が嫌だったなぁ」とか、こっちから思い出を話すのもいいかもしれない。
4は、1~3までを話した上で、地雷の場所をある程度把握できた場合に有効。
友達の話も、ここで出す。
友達の話をしたらダメということはないと思います。
ただ、初対面だったり久しぶりで、まだ子どもが大人に慣れていない状態であるのに、いきなり「友達できた?」と聞かれるのは、いない子にとってはけっこうズガンとくるというか。
はるか
私は聞かれて辛かった記憶があるので、しょっぱなから聞こうと思ったことはありません。
学校生活で「友達がいない」「ひとりぼっち」を長く経験してきた私。
さっき「友達できた?」と聞かれて辛かったと書きましたが、ほんとはもう一つの「辛さ」がありました。
それは、笑顔で「うん!」と言えないことで相手を困らせること。
基本的に、話しかけてもらえることがどれだけありがたいことかを知っているので、聞いてもらえるのは大人であっても嬉しいのです。
でも、それにうまく答えられない。
だからって、うそで「友達いる!」なんて言えるほど強くもない。
いろんな気持ちが入り混じって、どんどん自分が嫌いになりました。
友達は、いないよりいる方がいいと思っています。
坊の思う「いっしょに楽しく過ごせる」友達がいれば、人生は豊かになる。
けれど、友達をもつタイミングはいつだっていい。
もちろん、早いと楽しいとは思うけどね。
今は情報がたくさん得られる時代。
「今は友達じゃない」人が友達になるかもしれないから、じっくり付き合うことも大切ですが、親の私としてはより多くの友達作りのチャンスを作っていくのが大事かなぁと思うのですが……どうでしょうか。
ほんと、まだ4歳だけれど、どんどん親としてやってあげられること、減ってくるなぁ。
私の「友達」の理想:がまくんとかえるくん
もう、小さい頃から大好きなのよ。
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