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「小説が書きたいのに書けない」時にヒントとなる考え方!力を抜いて書くこと

こんにちは。

児童文学作家の嘉成晴香(かなりはるか)です。

こんな本、書かせてもらってます。

今日は、小説家、作家になりたいと「思い始めた」方に向けて、

そのヒントになりそうな考え方をちょっと書いてみたいと思います。

嘉成晴香の本児童文学を書くのはかんたんか、児童文学作家になるのはかんたんか

作家、小説家になる方法!それは、最後まで完成させることが当たり前の条件

いくら作家になりたいと思っても、当たり前ですが、書かなければなれません。

これ、当然のことですが、最初から長編をサラサラっと書けるなら、それは天才でしょうね。

推敲前の原稿作家になりたいと決心したらするべきたった1つのこと 推敲前の原稿作家(小説家)には3種類いるということ

最初は、内容はともかく、ただ文を増やすだけで精一杯になっちゃう方も多いはず。

初めは、例えば新人賞に必要な文字数を増やすために長々と書いて、うすめたオレンジジュースみたいになってしまうこともあるかもしれません。

はるか

うまいことうすめるのは読者の経験や想いであると思うので、過度な割り増しはつまんない作品を生んでしまうと私は考えます

でも、ほんと、小説って長編なら特に「書ききる」のが大変なんですよね。

執筆を始めた時は特に。

でも、うまいこと書けない。

筆が進まない。

あるあるです。

プロでも、普通にいるかと思います。

そんな時、どうしたらいいか?

私も書き始めて3年ぐらいは、ずっとこの壁にぶち当たってました。

なんとか完成させるものの、死ぬ物狂い過ぎる感じ……。

はるか

そしてやっぱりそんな作品は、どこの箸にも棒にも掛からない!

ということで、どうしたらいいのか。

小説を書きたいと思って書き始めてからすぐぶち当たった壁

小説を書く時、どんなことを考えているでしょうか。

もちろん、小説のこと。

その小説のテーマや登場人物の心情。

これらのことを一心に考えられたらそれでいいんですが……

はるか

いいものが書きたい!

はるか

オリジナリティあふれるすてきな物語にしたい!

と思いすぎてないでしょうか?

私が小説を書き始めた中学生の時は、こればっかり思ってました(笑)

でもね、書いていて気付くんですよ。

はるか

これ、どっかで読んだことある設定やな!?

そう、私みたいな凡人が思いつくような設定なんて、たいていもう既出なんです。

王道でなくても、似たような設定とか。

そこで、絶望とまではいきませんが、しょんぼりしてしまいました。

それから、とりあえずこう考えることにしました。

はるか

もういっそ、王道っぽいものを、私の言葉で書こう!

こう思えるようになってからは、筆が進むようになりました。

立派な、かっこいい小説を書こうと思わないことが筆を進めることもある

パッと思いつくようなだいたいの設定は出尽くしてる。

はるか

だったら、その設定を私なりの解釈で書いてみよう。

二番煎じの香りがしてもとりあえず最後まで書ききるくせをつけることで、

まず「書く体力」がつきました。

この体力をつけることで、うすめたオレンジジュース感はちょいとなくなりました。(あくまでも私の感想です)

書く限りは、かっこいい小説、立派な小説を書きあげたい!と思うのは自然なことではありますが、

その気持ちが筆を持つ手をおさえつけてしまう可能性があるということです。

いい意味で、「適当」に書くくらいでもいいかな、と思います。

その方が、ナチュラルというか、気取ってない文章が書けたりすることもあります。

読者さんに読んでもらうまでは、自分の自分だけの小説なんですから、大いに楽しんで書けばいいのです。

はるか

何かメッセージ性がないと!

とか、いろいろ考えすぎながら書くと、押しつけがましい物語になりがち。

初稿(最初に最後まで書く原稿)は、骨組みと、大事なところだけ細部まで書き込めればいいのかもしれません。

その作品の強弱は、推敲の時になんとでもなるかな、と。

まずは最後まで書ききることが、小説執筆初心者さんには大事かな、と思います。

慣れてくると、「今、完成した作品の〇分目かな」とか「このままいくと、原稿は170枚くらいで終わるな」とかわかってくるようになります。

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小説の推敲は8割変える決心をもってする

初めて小説を最後まで書ききった時、私はその達成感でいっぱいでした。

そして、「推敲?そんなのする必要ある?誤字脱字はチェックするけどさ」って感じでした(笑)

でもね、今ならわかるんですよ。

初稿を書くって、所詮「木像つくるために森に入って、よさそうな木を切ってうちに持ち帰っただけ」なんですよね……。

その木の塊を、中学生だった私は「なんてきれいな木目!すばらしい!」と、まだ彫ってもないのに見とれてたわけです。

もちろん、木を探しに行った行動力と体力、選んだ木の種類はとっても大切。

でも、それは木像とは言えません。

せっかく書いた小説。できれば変えたくなくなるけれど、そこはあきらめましょ。

最初から完璧なわけない。

もし初稿で新人賞とかとったなら、それはその方が才能と運を持ち合わせてたってだけ。

ここでの「運」は、受賞できた「幸運」でなく、才能をその作品に発揮でき、最後まで書ききれたこと。

二作目もそううまくいくかどうかはわかりません。(意地悪な言い方ですが)

はるか

小説を書くって、骨組みだけでもすごいことです。

だって、小説って答えのないものですから。

ただ言えることは、「おもしろいか、おもしろくないか」ってだけ。

小説は作者が書けるものしか書けない!気取らず楽しく思うように書けばコツがつかめるかも

どう頑張っても、書けるものしか書けないんですよね。

まねをしたとしても、完全なコピーをするわけにもいかないわけですし、作者自身が出てしまう。

いや、出てくれるんです。

私はそれに、大いに期待しております(笑)

なので、肩の力を抜いて書く、を意識しています。

かっこつけないこと、かしこまりすぎないこと。

もちろん、こんなことしなくても書ける方はそれでいいんですけどね。

 

小説って、書きあげればその人の遺産になると思ってるんです。

新人賞に入らなくても、誰にも読んでもらえなくても、読んでもらおうと思わなくても。

自分と全くちがうキャラクターを描いたとしても、確実に自分のどこか一部をこの世に記したことになりますからね。

さーて、私も楽しく書こう。

 

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